低濃度PCBの基礎知識

PCBとは?

PCBとはポリ塩化ビフェニル (PolyChloroBiphenyl)という人工的につくられた油の一種です。

PCBは、「燃えにくい」「電気を通しにくい」「水に溶けにくい」といった性質を持っており、過去はトランスやコンデンサなど、電気を効率的に使うために利用されていました。

<PCBの特徴>

  • 人工的に合成された化学物質
  • 熱に対して安定で、電気絶縁性が高く、耐薬品性に優れており、電気機器の絶縁油、熱媒体、ノンカーボン紙の溶剤等、幅広い分野で用いられました
  • 生体に対する影響としては、脂肪に溜まりやすく、発がん性があり、皮膚障害、内臓障害等を引き起こすことが知られています
  • 高温燃焼によって、分解することができます

 

トランスとコンデンサ

PCBの豆知識

構造図PCB類は、右図のように、基本的には炭素で構成されるベンゼン環(下図の六角形の部分)が2 つ結合していて、ベンゼン環に塩素が付いた構造をしています。下図の「2」~「6」及び「2´」~「6´」の位置には塩素又は水素が付いていますが、塩素の数や付く位置によっても形が変わります。左右のベンゼン環合せて、1個~10個の塩素が付きます。

 

PCB問題の経緯

PCBによる問題は、昭和43年(1968年)に発生したカネミ油症事件があります。この事件は食用油の製造過程において熱媒体として使用された塩化ビフェニル等が腐蝕したパイプの孔からもれて油に混入し、この油を食用に供した方々に慢性毒性による被害を与えたものです。

1971年
  • 1971年末までにPCBを使用する感熱紙、塗料等の開放系製品の生産が中止された。また、製品在庫は回収が指導された
1972年
  • 環境庁をはじめ、経済企画庁、科学技術庁、厚生省、農林省、通産省、運輸省、建設省、労働省の関係局長からなる、“PCB汚染対策推進会議”が設置された
  • 国内でPCBを製造していた2社がPCBの製造と販売を停止
  • PCBを使用するコンデンサ等閉鎖系製品の生産中止を指導(回収に万全を期することができるもの以外)。使用する場合には回収方法を確立し万全の措置を講ずるようユーザーに指導した。また、既に使用されているものについては、その管理を強化し、さらに廃棄の際のPCB回収処理体制の確立等万全の措置を講ずるよう指導した
  • 水質および底質のPCB汚染実態調査を昭和47年5月から12月にかけて実施
1973年
1976年
  • 廃棄物処理法改正により、埋立基準に係る判定基準にPCBの基準値が設定された
2001年
  • PCB特別措置法が制定され、施行
2002年
  • ストックホルム条約締結
  • 電気機器等に使用されている絶縁油から微量(数十ppm)のPCBに汚染されているものがある事が判明
2005年
  • 環境省による微量PCB混入廃電気機器等(絶縁油・トランスなど)の実証試験開始
2012年
  • 「微量ポリ塩化ビフェニル汚染廃電気機器等に係る無害化処理の内容等の基準等」の一部が改正され、微量PCB廃棄物と5,000mg/kg以下のPCB廃棄物とが合わせて低濃度廃棄物と呼ばれるようになる

2027年

3月31日

  • PCB特別措置法による、PCB廃棄物の処理期限

PCB廃棄物に関する規制

PCB廃棄物に関しては、廃棄物処理法とPCB特措法により、罰則が定められています。

廃棄物処理法

規則罰則
廃棄物を不法に廃棄した場合 5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはこの併科法人には3億円以下の罰金
廃棄物の収集運搬や処分を無許可で営業したり、措置命令に違反した場合 5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはこの併科
廃棄物の収集運搬や処分の許可を受けていない収集運搬・処分業者に委託した場合 5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはこの併科
マニフェストに虚偽の記載をした場合 6箇月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金
特別管理産業廃棄物の管理責任者を置かなかった場合 30万円以下の罰金

PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法

規則罰則
平成39年3月31日までに適正処理を行わず、環境大臣または都道府県知事による改善命令に違反した場合 3年以下の懲役もしくは、1,000万円以下の罰金または併科
PCB廃棄物を譲り渡し、または譲り受けた場合(環境省が定める場合を除く) 3年以下の懲役もしくは、1,000万円以下の罰金または併科
PCB廃棄物の保管および処分について届出を行わなかったり、虚偽の届出をした場合 6ヶ月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金
PCB保管事業者の相続、合併または分離により事業を承継した法人が承継の届け出を行わなかったり、虚偽の届け出をした場合 30万円以下の罰金

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